初夏とはいつから?時期や意味、初夏の候の使い方や立夏との違いを紹介

新緑がまぶしい季節になってきたわね。天気予報でよく『明日は初夏の陽気になるでしょう』って言ってるけど、「初夏」って具体的にはいつからなの?それと、「初夏の候」の使い方や「立夏」との違いも気になるわ。

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そうだね、実は「初夏」というのは、夏の始まりを意味していて、旧暦でいうと5月6日から6月5日までの期間を指すんだ。でも、天気予報でいう「初夏の陽気」とは、暖かくて快適な気候を指すから、日付に囚われずに感じることも大切だよ。それに、「初夏の候」っていう表現は、この時期の手紙やメールでの挨拶文にも使えるんだ。

目次

初夏とはいつから?時期や意味、初夏の候の使い方や立夏との違いを紹介

初夏はいつから?

「初夏」が始まるのは5月初旬と言われています。

たしかに、5月は太陽が眩しく、新緑が美しい季節ですが、本当にもう「夏」と呼んでも良いのでしょうか。暑い日が増えたとしても、夏休みはまだ2ヶ月以上先ですし、5月ではセミの鳴き声も聞こえず、蚊も飛んでいません。

こうした理由から、「5月はまだ夏ではないのでは?」や「本当の夏は梅雨明けからではないの?」と感じる人も少なくないでしょう。

しかし、「5月が夏の始まりである」と言われるには、しっかりとした根拠があります。

旧暦から判断

「初夏」が始まる時期は、旧暦では「4月ごろ」とされ、これは現代のグレゴリオ暦においては約1カ月早い時期に相当します。

旧暦は、節分を起点として年が始まる、いわば古い時代のカレンダーです。
このカレンダーには各月が特有の名前で呼ばれており、「仲秋の名月」で知られる「仲秋」は「秋の中頃」を意味し、「初夏」も同様に「夏の始まり頃」を表しています。

では、この旧暦における「初夏」は、現代のカレンダーで言うと具体的にどの時期に当たるのでしょうか。

次に、旧暦における各月の名称とその意味について詳しく見ていきましょう。

【旧暦における各月の呼び方↓↓】

  • 早春(旧暦1月): この期間は2月初旬から3月初旬にあたり、冬から春へと移り変わる時期を指します。冷え込みがまだ残りつつ、徐々に春の息吹を感じ始める時期です。
  • 仲春(旧暦2月): 3月初旬から4月初旬にかけてで、春の訪れが本格化する時期。桜などの花が咲き始め、暖かな日が増えてきます。
  • 晩春(旧暦3月): 4月初旬から5月初旬。春が深まり、新緑が豊かになる時期です。日に日に温暖になり、自然の生い立ちが活発になります。
  • 初夏(旧暦4月): 5月初旬から6月初旬に相当し、夏の始まりを告げる時期。新緑が眩しい季節で、気温も徐々に上昇し始めます。
  • 仲夏(旧暦5月): 6月初旬から7月初旬。梅雨の季節であり、雨が多く植物が成長するのに適した時期です。
  • 晩夏(旧暦6月): 7月初旬から8月初旬。梅雨が明け、本格的な夏の暑さが訪れます。夏休みの時期とも重なり、自然とのふれあいが増える時期です。
  • 早秋(旧暦7月): 8月初旬から9月初旬。夏の暑さが和らぎ始め、秋の気配を感じ始める時期です。
  • 仲秋(旧暦8月): 9月初旬から10月初旬。秋が深まり、過ごしやすい気候になります。収穫の季節でもあり、食べ物が豊富になります。
  • 晩秋(旧暦9月): 10月初旬から11月初旬。紅葉が美しい季節で、秋の終わりを感じさせます。
  • 初冬(旧暦10月): 11月初旬から12月初旬。冷え込みが強まり、冬の訪れを告げる時期です。
  • 仲冬(旧暦11月): 12月初旬から1月初旬。寒さが本格化し、冬の中心部に入ります。
  • 晩冬(旧暦12月): 1月初旬から2月初旬。一年で最も寒い時期であり、冬の終わりに向かいます。

 

旧暦の月別名称は季節を感じ取る上で古くから大切にされてきました。例えば、旧暦では年を通して季節が「早春」から始まり「晩冬」で終わるように、特定の時期を指す独自の名前があります。具体的には、旧暦1月(2月初旬から3月初旬)を「早春」とし、そこから「仲春」「晩春」と続き、「初夏」は旧暦4月(5月初旬から6月初旬)を指します。
このように、旧暦では同じ「夏」でも「初夏」「仲夏」「晩夏」と季節を細分化しており、これは農業や林業など季節に左右される仕事をする人々にとって重要な指標でした。

天気予報がない時代には、旧暦のこれらの呼び名が季節の変わり目を知るための重要な手段でした。
現代において「梅雨明けが本当の夏の始まりでは?」「5月を夏と呼ぶのは早すぎる!」という感覚は、実はこの旧暦に由来するもので、1カ月早い旧暦の区分が背景にあることが理解されます。

初夏とは?

「初夏」という期間は、旧暦に基づいて5月初旬から6月初旬までを指します。
旧暦は夏を「初夏」「仲夏」「晩夏」と三段階に分け、さらに年を通して四季に分類していました。

日本には、季節の変化をより詳細に捉えるための「二十四節気」という制度も存在します。
この制度では、「初夏」という具体的な言葉は使用されていませんが、「初夏」が始まることを示唆する多くの兆候や根拠があります。

このように、「初夏」の概念は、旧暦の分類と二十四節気の詳細な季節の区切りを通じて、春から夏への移行期を表すために使われています。

二十四節気とは?

出典:https://www.tablemark.co.jp/rice/24sekki/about.html

「二十四節気」とは、太陰暦の季節感をより具体的に表したもので、農作業のタイミングを正確に把握するために非常に重要な役割を果たしています。例えば、「初夏」という一般的な時期の表現では、農業に携わる人々には情報が不十分です。そこで、年間をさらに細かく24の区切りに分け、それぞれに季節の変化を表す独特の名称をつけたのが「二十四節気」です。

このシステムにより、「立春」、「啓蟄」、「春分」、「夏至」、「小暑」、「大寒」といった季節の節目を表す言葉が使われるようになりました。これらはカレンダーで見かけることもあり、「二十四節気における季節」として知られています。

二十四節気で考えると、「初夏」の期間は、新緑が眩しい「立夏」から草木が更に茂り始める「小満」にかけての時期、すなわち5月上旬から6月上旬までと定義されています。

旧暦と二十四節気の両方が「初夏」を5月上旬から6月上旬と位置づけているため、夏の始まりを「5月上旬から」と理解することは間違いではありません。
これらの伝統的な時期区分は、自然の変化を細やかに捉え、生活や農作業に役立てるために生み出された知恵の表れです。

初夏と立夏の違いは何?

出典:https://shikitari.net/shikitari/nijushisekki/season/16771/

「初夏」とは、旧暦での5月6日から6月5日までを指す期間のことであり、「立夏」は二十四節気の一つで夏の始まりを告げる日です。
「立夏」は「夏が立つ」という表現から来ており、夏の到来を意味します。これは夏のすべての日を指すわけではなく、具体的には夏が始まる特定の日、つまり夏の訪れを宣言する日を指します。

暦においては、「立夏の日」を迎えると正式に初夏が始まることになります。
この考え方は「立春」(春が始まる日)、「立秋」(秋の始まりの日)、「立冬」(冬が始まる日)と同様です。
例えば、夏の終わりは「立秋の日」、大体8月7日前後に訪れます。

また、「立夏」から次の節気である「小満」までの期間を「立夏の季節」と見なすこともあります。
この時期に手紙やメールで「立夏の候」という表現を使うのは間違いではありませんが、利用できる期間が「初夏」に比べて短いため注意が必要です。

二十四節気は毎年日付が若干異なるため、「立夏」や「小満」を季語として用いる際は、その年の正確な日付を確認することが大切です。

  • 意味合い: 「初夏」は夏の始まりを広く表す季節の名称であり、「立夏」は夏が始まる具体的な日付を指す二十四節気の一部です。
  • 期間と具体性: 初夏は5月初旬から6月初旬までの一定期間を示し、立夏は夏が始まると定められた特定の日を指します。
  • 用途: 初夏は季節の変わり目を感じさせる表現として広く使われ、立夏は農業など季節に敏感な活動の指標として、また暦の中の重要な節目として用いられます。

初夏を季語として使うなら「初夏の候」を使おう♪

出典:https://pixabay.com/ja/photos/花火-光-祭り-美しい-爆発-180553/

5月に手紙やビジネスメールを書く際は、「初夏」という季語を用いるのが適切です。
正式な場面では、季節を表す言葉を取り入れた時候の挨拶がビジネスマナーとされています。

「5月に入り、夏が始まった感じがしますね!」といった表現は、目上の人に対してはあまり適切ではないため、ビジネスシーンでは「初夏の候」という表現を使いましょう。これは「夏の始まりの季節になりました」という意味合いを持っています。

ここに、「初夏」を用いた丁寧な手紙の例を紹介します。

例文

  • 初夏の候、みなさまにおかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
  • 初夏の候、ますますご健勝のことと存じ上げます。

手紙の冒頭で「初夏」を用いた場合、結びには相手への気遣いを込めた文を加えるのが良いでしょう。

結びの例文

  • 向暑の折、くれぐれもご自愛ください。
  • 季節の変わり目でございます。どうぞお身体を大切になさってください。

初夏が6月初旬までの期間であることを踏まえ、6月初めに手紙を書く際には、梅雨の季節に触れた結びが適切です。

6月初めの例文

梅雨入りも間近でございます。体調を崩されないよう、皆様のご健康を心からお祈り申し上げます。

また、「時下」という言葉を挨拶文で見かけることがありますが、これはより日常的なコミュニケーションで用いられる表現です。特別なメールを送る際は、「時下」よりも季節にちなんだ表現を選ぶのが一般的なマナーになります。

初夏の候はいつ使う?

「初夏の候」という表現は、旧暦に基づく初夏の期間、すなわち5月6日から6月5日までを指す際に用います。
この時期を過ぎて6月6日からは、季節は「盛夏」へと移行するため、手紙やメールを書く際の表現もそれに合わせる必要があります。

私たちが日常生活で感じる季節感と、暦上の季節の定義には少し違いがあることを理解することが重要です。例えば、「梅雨明けで初夏だろう」と思うかもしれませんが、暦では梅雨が明ける7月初旬は実際には「晩夏」、つまり夏の終わりに相当します。

ビジネスメールや目上の方への手紙で季語を用いる際は、これらの暦に基づいた季節の区切りを正しく理解し、適切な表現を選ぶことが肝要です。
旧暦の季節感が基準となっていることを念頭に置き、誤解を避けるためにも正しい季語を使い分けましょう。

まとめ

日本には四季を表現する様々な言葉が存在し、それぞれが独自の深い意味を持っていることが明らかになりました。
これらの四季に関連する言葉を正確に理解し、適切に使うことが大切ですね。

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