【6月の季語一覧】俳句・時候の挨拶・植物・生き物・食べ物別に紹介
6月は初夏の訪れを告げる季節で、自然界では多彩な変化が見られます。俳句や時候の挨拶に使える季語も豊富にあります。ここでは、植物、生き物、食べ物に分けて、6月にふさわしい季語を一覧にしてみましょう。
主な植物↓↓
- 紫陽花(あじさい):梅雨の季節を象徴する花として知られています。
- 芒(のぎ):夏の訪れを告げる、野に咲く草花です。
- 蓮(はす):初夏に美しい花を咲かせる水生植物です。
- 茉莉花(まつりか):ジャスミンの香り高い花が特徴です。
主な生き物↓↓
- 蛍(ほたる):初夏の夜を彩る、幻想的な光を放つ昆虫です。
- 鳴蛙(なきがえる):雨の季節に活発に鳴き始めるカエルです。
- 鰻(うなぎ):夏バテ防止に良いとされる、この時期に旬を迎える食材です。
主な食べ物↓↓
- 初梅(はつうめ):6月になると収穫され始める梅です。梅酒や梅干しの材料になります。
- 茶摘み(ちゃつみ):新茶の季節を迎え、最高の香りを楽しめる時期です。
- 小麦刈り(こむぎかり):夏を前にして、小麦の収穫が行われます。
これらの季語を取り入れることで、俳句や時候の挨拶に季節感を盛り込むことができます。
6月の自然や文化を感じながら、言葉遊びを楽しんでみてはいかがでしょうか。
6月の植物の季語
1.時計草(トケイソウ)2. 朱欒の花(ザボン)3. 山梔子の花(クチナシ)4. 十薬(ジュウヤク=どくだみ)5. アマリリス6. 萍(ウキクサ)7. 夏桑8. 夏蓬(ナツヨモギ)9. 酢漿草10. 石榴の花(ザクロ)11. 木苺12. アイリス13. 杜若(カキツバタ)14. 若竹15. 榊の花16. 鬼灯の花(ホオヅキ)17. 南瓜の花18. 額の花19. 桑の実20. ベゴニア21. 人参の花22. ガーベラ23. 苺24. グラジオラス25. 著莪(シャガ)26. 苔の花27. 栗の花28. 矢車草(ヤグルマソウ)29. 紫蘭(シラン)30. 胡瓜の花31. 花田植32. 桜の実33. 青葦34. 干草35. 茄子の花36. 蛇苺37. サルビア38. 蓼(タデ)39. 蜜柑の花40. えごの花41. 紅の花42. 鈴蘭43. あやめ44. 夏草45. 青芒(アオススキ)46. 馬鈴薯の花47. 浜昼顔48. 孔雀草49. 黴(カビ)50. 月桃の花(ゲットウ)
6月の生き物の季語
1.黒鯛(クロダイ)2. 魚簗(ヤナ)3. 亀の子(カメノコ)4. 蟾蜍(ヒキガエル)5. 蛭(ヒル)6. 鰻(ウナギ)7. 山椒魚(サンショウウオ)8. まひまひ(マヒマヒ)9. 河骨(カワホネ)10. 鮎(アユ)11. 夜振(ヨブリ)12. 鰹(カツオ)13. 葭切(ヨシキリ)14. 白鷺(シラサギ)15. 油虫(アブラムシ)16. 羽蟻(ハアリ)17. 蝙蝠(コウモリ)18. 郭公(カッコウ)19. 蛇の衣(ヘビノキヌ)20. ぼうふら(ボウフラ)21. 五位鷺(ゴイサギ)22. 蝿(ハエ)23. 蚤(ノミ)24. 蟻地獄(アリジゴク)25. 蚊(カ)26. 夜鷹(ヨタカ)27. 夏の蝶(ナツノチョウ)28. 熱帯魚(ネッタイギョ)29. 蝮(マムシ)30. 通し鴨(トオシガモ)31. 鯰(ナマズ)32. 蟹(カニ)33. 水馬(アメンボ)34. 岩燕(イワツバメ)35. 雪加(セッカ)36. 糸蜻蛉(イトトンボ)37. 蜘蛛(クモ)38. 守宮(ヤモリ)39. 蜥蜴(トカゲ)40. まくなぎ(マクナギ)41. 海猫(ウミネコ)42. 駒鳥(コマドリ)43. 濁り鮒(ニゴリフナ)44. 蚯蚓(ミミズ)45. 羽抜鶏(ハヌケドリ)46. 火取虫(ホタル)47. 夏鴨(ナツガモ)48. 青鷺(アオサギ)49. 目高(メダカ)50. 川蜻蛉(カワトンボ)51. 蜘蛛の子(クモノコ)52. 蟻(アリ)53. 蛆(ウジ)54. 蚊遣火(カヤリビ)55. 老鶯(オイウグイス)56. 時鳥(ホトトギス)57. 星鴉(ホシガラス)58. 蛇(ヘビ)59. 百足虫(ムカデ)60. 鵜(ウ)61. 夏蚕(ナツガ)62. 水鶏(クイナ)
6月の食べ物の季語
1,李(スモモ)2. 夏大根(ナツダイコン)3. 木苺(キイチゴ)4. 石榴の花(ザクロ)5. 桑の実(クワノミ)6. 杏(アンズ)7. 枇杷(ビワ)8. 苺(イチゴ)9. パセリ10. さくらんぼ11. 玉葱(タマネギ)
その他の季語
1,皐月(サツキ)2. 短夜(ミジカヨ)3. 競渡(ケイト)4. 梅雨寒(ツユビエ)5. 螻蛄(ケラ)6. 出水(デミズ)7. 桜桃忌(オウトウキ)8. 田植(タウエ)9. 螢籠(ホタルゴウ)10. 夏の川11. 川狩(カワガリ)12. 蜻蛉生る(トンボウマル)13. 瑠璃(ルリ)14. 風薫る(カゼカオル)15. 緑蔭(リョクイン)16. 螢袋(ホタルブクロ)17. 暑し(アツシ)18. 夏手袋19. 陶枕(トウチン)20. 網戸21. 夏越(ナゴシ)22. 氷室開き23. 青芝24. 熱田祭(アツタマツリ)25. 峰入(ミネイリ)26. 南風(ミナミカゼ)27. 梅雨晴(ツユバレ)28. 竹植う(タケウウ)29. 浮巣30. 翡翠(カワセミ)31. 青桐(アオギリ)32. 白夜33. 仏法僧(ブッポウソウ)34. 木下闇(コシタヤミ)35. 草刈(クサカリ)36. 雪の下37. 夏衣38. 夏帽子39. 夏足袋40. 竹落葉41. 籐椅子(トウイス)42. 形代(カタシロ)43. 鑑真忌(ガンジンキ)44. 時の日45. あいの風46. 五月雨(サミダレ)47. 植田48. 父の日49. 田草取50. 鵜飼(ウカイ)51. 烏賊釣(イカヅリ)52. 蚊帳(カヤ)53. 夏服54. レース55. 夏座布団56. 青簾(アオスダレ)57. 業平忌(ナリヒラキ)58. 茅の輪(チノワ)59. 青嵐60. 夏木立61. 青葉62. 夏野63. 一八(イチハツ)64. 競馬65. 溝浚へ(ミゾサラエ)66. 走り梅雨67. 五月晴68. 代田(シロタ)69. 草取70. 釣堀71. 万緑72. 竹の皮脱ぐ73. 五月富士74. 夏暖簾75. 袷(アワセ)76. 夏帯77. 夏蒲団(ナツブトン)78. 葭簀(ヨシズ)
梅雨晴れ
梅雨晴れとは、長く続く雨と曇りの日々の中で突如として訪れる晴れ間のことを指し、その予期せぬ晴れがもたらす明るさと喜びを象徴する6月の季節感あふれる季語です。この時期、ふと訪れる晴れの日は、梅雨のじめじめとした気分を晴らし、心に一筋の光をもたらします。
梅雨晴れは、正岡子規や山頭火といった著名な俳人たちにも愛され、彼らの作品の中で幾度となく詠まれてきました。この季語を用いることで、暗い梅雨の日々の中で見出した小さな幸せや、自然の移ろいへの敏感な感受性を表現することができるでしょう。
また、梅雨晴れにはもう一つの側面があり、梅雨の終わりと共に訪れる本格的な晴天を予感させる意味合いも持ち合わせています。この二重の意味を持つ梅雨晴れを使って、あなた自身の感じる梅雨の風情や、晴れ渡る空への期待感を詠んでみるのはいかがでしょうか。梅雨の複雑な情感や季節の変化を捉えた一句が、詩的な世界を広げてくれるはずです。
五月晴れ
五月晴れ(さつきばれ)は、梅雨の季節に現れる晴れ間を指す、6月の季節感を表す季語です。一見、「五月」という名前がついているため「6月の季語としては不思議?」と感じるかもしれませんが、実はこれには理由があります。
ここで言う「五月」は、現在の新暦ではなく、旧暦に基づく5月のことを指しています。旧暦の5月は、新暦で言うところの6月に相当するため、五月晴れは実際には6月の気象や心象風景を表す季語となるのです。
つまり、五月晴れは梅雨の合間に訪れる貴重な晴れの日々を捉え、その明るく晴れ渡る空の様子や、そこから感じられる清々しい気持ちを詠むのに適した季語と言えます。この期間特有の気候や、晴れ間に感じる喜びを表現する際に活用してみてください。
改まった相手に対しての挨拶の例文を紹介
- 若葉青葉の候(わかばあおばのこう)
- 解説: 新緑が美しく茂る初夏の時期を指します。新鮮な緑が生い茂り、生命力溢れる季節の到来を告げる言葉です。
- 時候不順の折(じこうふじゅんのおり)
- 解説: 天候が安定しない、予測が難しい時期を表しています。梅雨に入ると天気がコロコロ変わることが多く、この言葉はその不安定さを表現しています。
- 清々しい初夏を迎え(せいせいしいしょかをむかえ)
- 解説: 爽やかで心地よい初夏の季節の始まりを意味します。暖かく、時には涼しい風が吹く初夏は、多くの人にとって過ごしやすい時期です。
- 雲の晴れ間の青空も懐かしく(くものはれまのあおぞらもなつかしく)
- 解説: 梅雨の時期に時折見られる晴れ間を通じて、青空の美しさが一層際立つ様子を表しています。雨の日が多い中での晴れ間は、人々にとって懐かしく、また新鮮に映ります。
- 初夏の風に肌も汗ばむ頃(しょかのかぜにはだもあせばむころ)
- 解説: 初夏になると暖かさが増し、風に触れると肌が汗ばむようになる季節の変化を指します。この時期は、外で活動するのに気持ちの良い季節です。
- 暑さ日増しに厳しく(あつさひましにきびしく)
- 解説: 初夏から本格的な夏にかけて、日々暑さが増していく様子を表します。この表現は、これから訪れる夏の厳しい暑さへの準備や心構えを思わせます。
どうでしょうか?
「~の候」や「~の折」という表現を用いることで、文面全体から敬意や丁寧な態度が感じられますね。
親しい相手に対しての挨拶の例文を紹介
- すがすがしい初夏の季節となりました
- 解説: 新緑が眩しい初夏の清々しさを感じさせる時期。生気に満ちた空気が心身をリフレッシュさせます。
- 雨に映える紫陽花の花も美しく
- 解説: 梅雨時に咲く紫陽花が、雨に濡れて一層鮮やかに見える様子。雨特有の風情を楽しむことができる季節です。
- うっとうしい梅雨の季節となりましたが
- 解説: 湿度が高く、じめじめとした気候が続く梅雨の時期。不快感を感じやすいが、この時期ならではの風景もあります。
- 梅雨明けが待ち遠しい今日この頃
- 解説: 梅雨の終わりと共に訪れる晴れの日々を心待ちにする気持ち。梅雨明けは夏本番の始まりを告げます。
- 初夏の風に肌も汗ばむ頃
- 解説: 暖かくなり始めた初夏に感じる、風に触れて感じる心地よい汗ばみ。活動的になりやすい気候です。
- 木々の緑が目にしみる今日この頃
- 解説: 初夏に深まる木々の緑が、目に鮮やかに映える様子。自然の美しさが一層際立つ時期です。
- 吹く風も次第に夏めいてまいりましたが
- 解説: 初夏から夏にかけて、風の感じ方にも夏の暑さが感じられ始めること。季節の変わり目を感じさせます。
- クチナシの香りが漂う季節となりました
- 解説: 初夏に香り高く咲くクチナシの花が、その香りを周囲に広げる時期。香りを通じて季節の移り変わりを感じます。
比較してみるとどう感じますか?
改まった相手への文面と比べると、親しい相手への文面は一層簡潔で、肩の力が抜けたような温かみのある印象が伝わってきますね。
6月暦・行事といえば何??
- 6月1日:衣替え
日本では、夏の訪れとともに衣替えが行われます。この日から夏服への切り替えが推奨され、多くの職場ではクールビズが始まります。軽装によって暑さを和らげ、エネルギーの節約を図る日です。 - 6月10日:時の記念日
「時の記念日」は、時間の大切さを認識し、時間を守る文化を育むことを目的としています。この日は、日本で最初の時刻表が発行された日を記念して制定されました。 - 6月11日:入梅
「入梅」は梅雨の始まりを意味します。この時期は日本の多くの地域で雨が多くなり、湿度が高くなります。梅雨特有の風景や生活が始まる日です。 - 6月16日:嘉祥の日(別名:和菓子の日)
「嘉祥の日」は、和菓子を通じて日本の伝統文化の理解を深め、和菓子の魅力を再発見することを目的としています。この日は、疫病退散を祈って和菓子が供えられた歴史的な出来事にちなんでいます。 - 第3日曜日(2022年は6月19日):父の日
父親に感謝を表する日で、世界中で広く祝われています。プレゼントやカード、食事などを通じて父親への感謝の気持ちを表します。 - 6月21日:夏至
夏至は、一年で最も日が長くなる日です。この日を境に、徐々に日が短くなり始めます。夏の訪れを感じさせる重要な自然現象の日です。 - 6月30日:夏越の祓(なごしのはらえ)
年に二度、6月と12月に行われる大祓式の一つで、この日は半年間の罪や穢れを祓い清め、残り半年の無病息災を祈願します。人々は茅の輪をくぐり、身を清める儀式に参加します。
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