皆さん、こんにちは!もうすぐ春がやってきますね!
春は、日本の四季の中でも特に美しい季節です。
桜や梅などの花が咲き、鳥や虫の声が聞こえ、暖かな日差しが
心地よく感じられます。
長く続いた寒い冬が終わって、のんびりお散歩でもしたくなるような
心地よく過ごせる毎日がすぐそこまで・・!
ところで、皆さんは時候の挨拶を使って文章を作ったりされますか?
今回は春に使う時候の挨拶「陽春の候」について、読み方や意味、時期はいつ?何月か?使い方や例文もあわせてご紹介します。
「陽春の候」って?
ようしゅんのこう・・・と読みます
ようしゅんのそうろう・・・じゃないですよ(笑)
「陽春(ようしゅん)」というのは、ポカポカとした暖かい春、
春の初めの暖かい季節を表す言葉です。
「候(こう)」というのは、「季節」や「気候」のことを指します!
したがって、陽春の候は太陽が春の気配を感じさせる時期、
ポカポカと心地よい暖かい春の季節、気候という意味になります。
由来は中国の詩人の詩集にあるといわれています。
陽春の候は、季語としても使われます。
季語は、俳句や短歌などの和歌において、季節を表す言葉のことです。
季語には、春・夏・秋・冬の四季に分けられた季節の季語と、
新年・正月・節分・ひな祭りなどの時候の季語があります。
陽春の候は、春の季節の季語の一つにあたります。
「陽春の候」時期はいつ?何月のこと?
時候の挨拶、使い慣れていないと使うタイミングを間違えていないか、
ドキドキしますよね。
春だということはわかるけれど、はじめなのか、終わりなのか、真ん中を指すのか、
よくわからない方が多いと思います。
今回はそんな、「陽春の候」について、調べてみました!
「陽春の候」の時期についてですが、4月のはじめだけではなく、4月の初めから終わりまで、4月中であればいつでも使える挨拶になります!
とても便利ですよね♪
《「陽春の候」の使い方や例文》
手紙やはがき、ましてやビジネス文書は、送る相手に失礼のないようにしたいもの。
「陽春の候」の使い方は、以下のようになります。
●文書の冒頭に「陽春の候、…」と書きます。
●文書の結びに「…陽春の候、お元気でお過ごしください」と書きます。
そして、実際の例文はこんな感じです↓↓
- 例・・・ 陽春の候、いかがお過ごしでしょうか。このたびは、お忙しい中、お目にかかれて光栄です。
- 例・・・ 陽春の候、皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。この度は、ご高配を賜りまして誠にありがとうございました。
- 例・・・ 陽春の候、ご健勝のことと存じます。さて、このたびは、ご協力いただきましたことに心より感謝申し上げます。
- 例・・・陽春の候、お元気でお過ごしください。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
《陽春の候の結び文》
文章の締めくくりに書く結び文。
時候の挨拶と結び文の季節感を合わせておくと、統一感のある文章になります。
時節柄、体調など崩されませんようご自愛のほどお祈りいたします・・・など、
相手を気遣うかたちで終えると、文章全体の雰囲気がよくなります。
陽春の候を使う際の注意点もあげておきます。
陽春の候などの〇〇の候は、時候の挨拶の中でも丁寧な表現となります。
ですが、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきでは、これだけでは
マナーとして十分ではありません。
ビジネス関係者や目上の人に手紙やはがきを書く際には、陽春の候の前に
「拝啓」や「謹啓」など「つつしんで申し上げます」という意味の頭語をつけましょう。
ただし、同じ頭語でも「前略」は丁寧な表現ではないため、使用しないようにしましょう。
親しい人への手紙やはがきでは、頭語をつける必要はありません。
また、頭語をつけたら文章の終わりは結語で締めます。
「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」、
「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」になります。
「陽春の候」は敬語としても使われます。
敬語は、相手に敬意や丁寧さを示す言葉のことです。
具体的には、尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があります。
そして「陽春の候」は、その中でも丁寧語の一つで、季節の挨拶として使われます。
季節の挨拶は、手紙やメールなどの文書の冒頭や結びに、その時期にふさわしい言葉を添えることです。
相手に気遣いや思いやりを伝える効果があります。
春にまつわる挨拶は、「陽春の候」以外にもいろいろあります。
《春にまつわるあいさつ》
ここでは春にまつわる挨拶7選を紹介致します!
よかったら参考にしてください!
「寒い冬の後の暖かい春の季節」
まず1つ目は、「寒い冬の後の暖かい春の季節」意味していて、3月の中旬から4月の下旬まで使える「春暖の候(しゅんだんのこう)」です。
暑さが初夏並みのような状態になっている場合は避けておきましょう!
例・・・「春暖の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
意味・・・「寒い冬が終わって暖かい春の季節になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
「桜花の候(おうかのこう)」
2つ目に、「桜花の候(おうかのこう)」です。
「桜花」というのは、桜の咲いている季節という意味です。
一般的には3月の下旬から4月の中旬まで使われる挨拶です。
桜の開花時期を確認して使うようにしましょう。
例・・・「桜花の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
意味・・・「桜の花が美しく感じる季節なりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
「春爛漫の候(はるらんまんのこう)」
3つ目に、4月中に使える挨拶として、
「春爛漫の候(はるらんまんのこう)」があります。
この挨拶は、春のお花が咲き乱れる時期という意味を表していて、
本格的な春の訪れを祝う際に使われます
例・・・「春爛漫の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
意味・・・「春のお花が豊かに咲き乱れる時期になりましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。」
「麗春の候(れいしゅんのこう)」
4つ目の「麗春の候(れいしゅんのこう)」は、
4月の下旬から5月の上旬に使われる挨拶です。
この挨拶は、春のお花の一つであるひなげしの花が咲く時期を意味していて、
4月の上旬や中旬でも使うことができます。
例・・・「麗春の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
意味・・・「ひなげしの花が咲く時期になりましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。」
「残春の候(ざんしゅんのこう)」
5つ目は、「残春の候(ざんしゅんのこう)」です。
「残春」というのは、春の名残。
つまり、春がほんの少し残っているという意味です。
言い換えれば、あと少しで春の季節が終わるということです。
この挨拶は、4月の下旬から5月の初めまで使うことができます。
例・・・「残春の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
意味・・・「あと少しで春の季節が終わりますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。」
「春の季節が終わりに近づいていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
「晩春の候(ばんしゅんのこう)」
6つ目は、「晩春の候(ばんしゅんのこう)」です。
この挨拶は、4月4日頃から5月4日頃までの期間に使われるもので、
「晩春」というのは、春の終わりが近づいていることを意味しています。
例・・・「晩春の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
意味・・・「過ぎ去ってゆく春の季節を惜しむ時期となりましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。」
「惜春の候(せきしゅんのこう)」
最後は、「惜春の候(せきしゅんのこう)」です。
「惜春」というのは、行く春を惜しむ気持ちを意味しています。
また、場合によっては、青春が終わるという意味にもなります。
この挨拶は、4月の上旬から5月の上旬までの期間に使われます。
例・・・「惜春の候、お変わりございませんか。」
意味・・・「春が過ぎ去ってゆくのが惜しい時期となりましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。」
以上が、春にまつわるあいさつの一部です!
いくつかの選択肢があるので、相手や状況、時期に合わせて使い分けてみてください!
デジタルの時代こそ、手書きの手紙を送ると好印象です!!
《まとめ》
陽春の候は、4月の初めから終わりまで使える、便利な時候の挨拶になります。
敬語としても使われ、季節の挨拶として文書の冒頭や結びに添えることができ、
相手に気遣いや思いやりを伝える効果があります。
春の到来を喜ぶ言葉となるため、4月とはいえ、天候がよくないタイミングの場合は
避けた方がよいでしょう。
手紙の書き出しに欠かせないのが、時候の挨拶。
春は「はじまりの季節」でもありますからね!
皆さんも手紙を送るとき、このような時候のあいさつはいかがでしょうか?
以上で、「陽春の候」という言葉の読み方・意味・使い方・例文についての紹介を終わります。
陽春の候を使って、春の訪れを感じながら、素敵なコミュニケーションを楽しんでください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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