猛暑の候の意味や読み方は?使える時期はいつ?例文や結び、同じ時期の季語や挨拶
猛暑の候の読み方はとは?
「猛暑の候」は「もうしょのこう」と読みます。
この漢字からは、夏の強烈な太陽光がまぶしい光景を想像できますね。
また,「候」は「そうろう」ではなく、「こう」と読む点も大切です。
この読み方を間違えないように注意しましょう。
猛暑の候の意味とは?
「猛暑の候」は、「暑さが非常に厳しい時期に達したこと」を表現する表現です。
「猛暑」とは、極度に厳しい暑さを指し、天気予報においては、最高気温が35℃を超える日を特に「猛暑日」と称します。
この用語は、日常生活だけでなく、正式な気象用語としても用いられており、夏の気温の高さを階級分けする際の最上位カテゴリーに位置づけられます。
具体的には、夏日が25℃以上、真夏日が30℃以上、そして猛暑日が35℃以上の最高気温を記録した日と定義されています。
「猛暑」に類似する言葉としては、「酷暑」、「極暑」、「炎暑」などがありますが、「猛暑」が最も広く使用されている言葉です。
これらの言葉はいずれも厳しい暑さを表すものの、「猛暑」はその中でも特に極端な暑さ、つまり「最も厳しい暑さ」を意味しています。
興味深いことに、「猛暑日」という用語は2007年に気象庁によって定義され、それ以降、公式な気象用語として使用されるようになりました。
これは、気候変動の影響により高温の日が増加している背景もあり、「猛暑」という言葉が一般に広く認識され、使用されるようになったのは比較的最近のことであると言えます。
このように、「猛暑の候」という表現は、ただの暑い時期を超え、人々の生活や健康に影響を及ぼすほどの極端な暑さを指し示しているのです。
猛暑の候の時期はいつ?いつまで使える?
「猛暑の候」とは、夏季の強烈な暑さを表す時候の挨拶で、特に7月上旬から8月6日頃までの期間、つまり立秋の前日までに使われることが適切です。
この挨拶は、二十四節気に基づく時候の挨拶と異なり、厳密な期間が定められているわけではなく、そのため使い勝手が良いとされています。
主に7月に用いられることが多いこの挨拶は、実際には「猛暑」という言葉自体が8月の方が頻繁に使われる印象があるものの、8月7日頃には立秋を迎え、暦上では秋に入るため、その時点で「猛暑の候」から「残暑の候」へと挨拶が変わります。
このため、8月に「猛暑の候」を使う場合は、立秋の前日までに留めることが望ましいです。
さらに、この挨拶を用いる際は、単に時期だけでなく、その年の気候や相手の地域の実際の気温も考慮する必要があります。
例えば、平年に比べて気温が低い「冷夏」の年にこの挨拶を用いるのは不適切とされ、季節感を大切にする日本の文化においては、その年の気候や天候を踏まえた上で、適切な時候の挨拶を選ぶことが礼儀とされています。
したがって、「猛暑の候」を使う際は、現在の気候だけでなく、暦の節目や季節の変化、さらには地域差も考慮し、相手に不快感を与えないように心がけることが大切です。
これは、季節感を大事にする日本の伝統的な挨拶文化の一環として、相手への配慮と敬意を示す行為とも言えるでしょう。
猛暑の候と一緒の時期の時候の挨拶
「猛暑の候」と同じ時期に使える時候の挨拶として、
「文月の候」「盛夏の候」「盛暑の候」「大暑の候」「酷暑の候」「炎暑の候」「炎熱の候」「厳暑の候」「極暑の候」などがあります。
猛暑の候と一緒の時期の時候の挨拶↓↓
- 文月の候(ふづきのこう / ふみづきのこう)
- 使用期間: 7月1日から7月31日まで。
- 意味: 陰暦7月の別称であり、古くから文を書く月とされています。この期間は7月を通して使用され、日本の伝統的な季節感を反映しています。
- 盛夏の候(せいかのこう)
- 使用期間: 7月1日から7月31日まで。
- 意味: 完全に夏に入ったことを示し、夏の盛りの到来を告げる言葉です。盛夏は夏の成熟した時期を指します。
- 盛暑の候(せいしょのこう)
- 使用期間: 7月1日から7月31日まで。
- 意味: 「盛夏」期間中でも特に暑さが際立つ時を表します。「盛暑」は暑さのピークを強調する言葉です。
- 大暑の候(たいしょのこう)
- 使用期間: 7月23日頃から8月6日頃まで。
- 意味: 二十四節気の一つで、年間を通じて最も暑い時期を示します。この時期は、夏の暑さが最高潮に達する時を反映しています。
- 酷暑の候(こくしょのこう)、炎暑の候(えんしょのこう)、炎熱の候(えんねつのこう)
- 使用期間: 同じく7月23日頃から8月6日頃まで。
- 意味: これらの挨拶は、非常に厳しい暑さ、焼けつくような暑さを表します。特にこの時期は、外出時の熱中症に注意が必要なほどの高温が特徴です。
- 厳暑の候(げんしょのこう)、極暑の候(ごくしょのこう)
- 使用期間: 7月上旬から8月6日頃まで。
- 意味: これらは「酷暑」と同様に、極めて厳しい暑さを意味し、夏の厳しい気候を反映しています。これらの言葉は、特に暑さが厳しい年に相応しい挨拶と言えます。
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