手紙で「新緑の候」と書いてあったのだけど、私こういう手紙の挨拶文みたいのわからないのよねぇ。
どう返信したら良いのかしら?
誰か教えてくれないかな??
新緑の候の読み方や意味!時期はいつ・いつまで、使い方や例文もあわせて
新緑の候の読み方と意味とは?
時候の挨拶、「新緑の候」は、若葉が生い茂り、緑が輝く季節を表現した美しい言葉です。
この表現は、初夏の清々しさ、爽やかな風を連想させ、一年で最も心地良い時期を象徴しています。
新緑を想起させる要素には、若葉、香り、そして初夏の風が含まれます。
また、新茶や桜餅、柏餅、笹団子など、葉を使った食品にも新緑が使われ、見た目の美しさだけでなく、殺菌や防腐の効果も兼ね備えています。
これは、木々が放つフィトンチッドという成分が含まれるためで、古来から人々の生活に役立ってきました。
日本には、四季を表珀する美しい言葉が多くあり、「新緑の候」もその一つです。
これらの表現は手紙やハガキに使うことができ、文化的な深みを加えることができます。
「候」という言葉には、季節や気候、自然現象を指す意味があり、古文では「そうろう」と読むと丁寧語の意味になります。
「しんりょくのこう」という表現は、季節の挨拶としての「候」の使用とは異なる意味を持つため、注意が必要です。
日常ではあまり使われないかもしれませんが、丁寧な手紙の書き出しには最適で、受け取った人も心地良く読み始めることができるでしょう。
新緑の候の季節はいつ?何月ごろ?
「新緑の候」は、緑が鮮やかになる5月、つまり初夏の季節を象徴するあいさつとして使われます。
これは手紙が読まれる時期が5月であれば適切な挨拶となり、そのため4月下旬にこの挨拶を添えて手紙を送ることも適しています。
しかし、5月末に手紙を送る場合で、受け取りが6月になる可能性があるならば、6月の時候の挨拶を考慮する必要があります。
6月の時候の挨拶は、新緑が深まり、初夏から本夏に移り変わる季節の変化を反映した内容になります。
この時期は旧暦での夏の始まり、「立夏」を過ぎ、生活の中で夏の訪れを感じ始める時です。
特に、旧暦の5月6日から6月5日を初夏とし、この期間は新緑が豊かで、自然の美しさが際立つ時期です。
また、八十八夜(立春から数えて88日目の5月2日頃)は、作物の種まきや茶摘みの最盛期にあたり、この時期を過ぎると新茶が市場に出回り始めます。
これらの風物詩は、新緑の候が「初夏」の美しい瞬間を捉える日本独特の表現であることを物語っています。
緑豊かなこの季節にちなんで、6月の時候の挨拶は「初夏の清々しさに心癒される季節になりました。
皆様にとっても実り多き時となりますように」といった形で書くことができます。
このような挨拶は、手紙の始まりに季節の変化を感じさせ、受け取る人にとっても心地良いものとなるでしょう。
他の5月の時候の挨拶↓↓
- 薫風の候
- 立夏の候
- 緑風の候
- 晩春の候
- 万緑の候
- 軽暑の候
5月には多彩な時候の挨拶があり、それぞれがこの月特有の微妙な季節感を捉えています。
「薫風の候」や「立夏の候」、「緑風の候」、「晩春の候」、「万緑の候」、「軽暑の候」といった表現は、初夏の訪れを感じさせるものから、春の終わりを惜しむニュアンスまで様々です。
これらの時候の挨拶を使い分ける際には、受け取り手の住む地域やその年の特定の気候を考慮することが重要です。
例えば、あなたが東京に住んでおり、受け取り手が北海道にいる場合、東京では汗ばむ季節でも北海道ではまだ涼しいかもしれません。
さらに、年によっては気候が例年と異なり、季節の変わり目が早まることもあります。
そのため、手紙に時候の挨拶を書く際には、受け取り手がその季節感をしっかり感じられるように選ぶことが望ましいです。
カレンダー上ではまだ春の5月ですが、日本では季節を先取りする文化があるため、初夏を思わせる爽やかな挨拶を選びたくなります。
特に東北や北海道では5月初旬に桜が咲き始めるため、これらの地域へ手紙を送る場合は「晩春の候」のように春を惜しむ意味合いを込めることも適切です。
初夏の始まりとして、特に「初夏の候」はこの時期の温かく新鮮な空気感を伝えるのにぴったりの表現です。
手紙を送る際には、相手の地域の気候や季節の進行を思い浮かべながら、最も適した挨拶を選んでください。
新緑の候の使い方・時候の挨拶の例文と結び
新緑の候」の意味や使う時期はわかりましたね。手紙やハガキで季節の挨拶を取り入れることは、日本の文化において大切なエチケットの一つです。
「新緑の候」は、春から初夏にかけての新緑が眩しい時期を表します。
手紙の書き出しにこの季節感を盛り込むことで、受け取る人にとって心温まるものとなります。
ここでは、「新緑の候」を使った手紙の書き出しの例文を紹介します。
書き出しの例文↓↓
- 拝啓 新緑の候
木々が生い茂り、貴方の益々のご健勝をお祈り申し上げます。 - 拝啓 新緑の候
爽やかな五月の風が心地よい季節です。皆様にとっても素晴らしい日々でありますように。 - 拝啓 新緑の候
若葉が鮮やかに彩るこの時期に、お過ごしのことと存じます。
「拝啓」は一般的に使われる頭語ですが、「謹啓」を用いることで、より敬意を表すことができます。
手紙の書き出しは、その後の文面への読み手の印象や期待を形作る重要な部分です。
特に、季節の挨拶を取り入れることで、その時期ならではの風情を感じさせ、受け取った人に喜ばれることでしょう。
手紙の結びの言葉は、文の流れを丁寧に締めくくり、受け取る人への思いやりや敬意を表現する大切な部分です。
特に季節の変わり目にあたる初夏には、相手の健康や幸せを願う言葉が心温まるメッセージとなります。
以下に、初夏の季節感を取り入れた結びの言葉の例を紹介します。
結びの例文↓↓
- 貴社(貴方)の一層のご発展とご健康を心よりお祈り申し上げます。敬白
- 初夏の訪れとともに、どうぞご自愛のほどお祈り申し上げます。敬具
- あじさいが鮮やかに咲き誇る季節、ぜひ一緒にお出かけしましょう。かしこ
「拝啓」で始まる手紙は、「敬白」や「謹言」で終わることが一般的ですが、親しい間柄や女性同士では「かしこ」を使うことができます。友人など非公式な文面では「では、また。」のようなフランクな表珀も適しています。
ビジネス文書では、季節に関わらず「時下」を使って時候の挨拶を表すことがありますが、手紙では季節感を大切にし、相手の心に寄り添う内容を心掛けましょう。
手紙を書く際の一般的な流れは、まず「拝啓」で始めて季節の挨拶を入れ、本文でメッセージを伝え、最後に結びの言葉で丁寧に締めくくります。この流れに従うことで、格式ある美しい手紙を完成させることができます。
最後に、手紙を書くときの流れは次のようになります。
手紙を書くときの基本的な流れ↓↓
- 頭語を書く
- 「拝啓」や「謹啓」などの言葉で始めます。
- 時候の挨拶を入れる
- 「新緑の候」など、季節に応じた挨拶を加えます。
- 相手への気遣いを示す言葉を挿入
- 「いかがお過ごしですか」など、相手の健康や安寧を尋ねる表現を入れます。
- 起語から本文に入る
- 「さて」「このたびは」「さっそくですが」など、本題に入る前の準備表現を使用します。この起語によって、手紙の本文への導入がスムーズになります。
- 本文を書く
- 用件やメッセージを明確に伝えます。
- 結びの挨拶を加える
- 相手の活躍や健康を祈る言葉で締めくくります。
- 結語を添える
- 「敬具」「かしこ」などの言葉で手紙を終えます。
- 日付、自分の名前、宛名を書く
- 日付は手紙の上部、自分の名前は便箋の下部に、宛名は便箋の上部に配置します。
デジタルの時代こそ、手書きの手紙を送ると好印象です!!
まとめ「新緑の候は、5月に使う時候の挨拶」
「新緑の候」(しんりょくのこう)は、5月にふさわしい時候の挨拶です。
この挨拶を選ぶ際には、相手の住む地域やその年の気候を考慮し、最適な時候の表現を選ぶことが大切です。
デジタルが主流の現代でも、手書きの手紙はその温かみと、送り手の思いが直接伝わる特別な手段です。
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